偏頭痛に伴う嘔吐の原因について
偏頭痛は緊張型頭痛に次いで多くの人が患っている頭痛ですが、痛みとしては緊張型頭痛よりも酷く日常生活に支障を来たすほどの痛みを伴います。中には頭痛に加えて吐き気を感じ、酷い場合は嘔吐に至る場合もあります。この場合、経口薬は服用できず、頭痛と相まって辛い思いをしている人も少なくありません。同じ偏頭痛でもまったく吐き気や嘔吐を伴わない場合もあり、吐き気や嘔吐と偏頭痛はどのような因果関係があるのか興味深いところです。
偏頭痛の原因は残念ながら分かっていませんが、痛みの原因は脳内の血管が拡張することで周囲の三叉神経などの神経を刺激することだとする説が有力となっています。この神経と言うのはあらゆる感覚を脳に伝えていますが、吐き気についても伝えています。従って血管の拡張位置によって頭痛だけでなく、吐き気を感じるような神経も刺激された場合、偏頭痛に吐き気を伴ったように感じることになり、刺激が強い場合は嘔吐に至ることになります。
したがって、偏頭痛が嘔吐の原因と言うよりも血管拡張が偏頭痛と嘔吐の両方を引き起こしていると言ってよいでしょう。このため血管拡張の抑止が偏頭痛だけでなく嘔吐にも有効であることが分かります。この血管拡張を抑止するために、通常偏頭痛で行われるのは首筋、目、痛む部分を冷やして血流を少なくし血管の収縮を促すことです。これに加えて暗い部屋で横になることが推奨されています。吐き気、嘔吐についても原因が同じであるため、同様の処置が有効と考えられます。
薬剤としては市販の鎮痛薬は、痛みを鎮めるための薬剤で血管には作用しませんから吐き気、嘔吐には効果はありません。処方薬としては血管の拡張を抑止するトリプタン系薬剤が嘔吐にも有効と考えられますが、経口薬は嘔吐してしまうため点鼻薬を処方してもらう必要があります。これを偏頭痛特有の前兆を感じたときあるいは前兆を感じない場合でも発症した初期の段階で使用すれば非常に効果的です。
ただし偏頭痛と思われる場合、一度は専門医の診断を受けてください。診療科としてはまずは頭痛外来があります。ここには頭痛の専門家がいるはずですので最も適切です。頭痛外来が無い場合は、神経内科、脳神経外科(脳外科)がお奨めです。これ等の病院に行くと最初にどのような頭痛なのかを徹底的に調べてくれます。偏頭痛だと思っていても違う種類の頭痛と言うこともあり、場合によっては脳腫瘍など命に関わる頭痛の場合もあります。偏頭痛と確定診断後には前記の薬剤や予防のための薬剤を処方してくれるはずです。


