偏頭痛(片頭痛)は脳梗塞の原因になるのか
偏頭痛(片頭痛)は酷い痛みを感じ、日常生活にも支障を来たすほどです。ところが痛みが去ると、何も無かったかのように普通に生活できるようになります。このため片頭痛持ちの人は片頭痛が徐々に進んで慢性頭痛化したり、他の病気に進行してしまったりして死に至るなどということは考えません。しかしいくつかの研究によると片頭痛が脳梗塞に影響があるあるらしいと言うことが報告されていて、どちらも脳の血管が関係していますので因果関係がある可能性が指摘されています。
2009年にそれまでの片頭痛と脳梗塞の関連性について調べた論文をまとめて評価した論文が発行されました。この結果によると前兆を伴う片頭痛の場合、普通の人に比べて脳梗塞になる確率が1.79倍になるということです。しかし前兆を伴わない片頭痛の場合は、脳梗塞の発症確率に変化はありませんでした。片頭痛自体の発症原因がはっきりしていないため、どのようなメカニズムで脳梗塞と関連しているのかは分かりませんが、1.79倍になると言うのは何等かの関係があると考えて間違いないでしょう。
次にグループ毎に見てみると、女性の場合この確率は2.08倍となり、45歳未満の人の場合2.65倍、経口避妊薬を使用している場合7.02倍、喫煙者の場合9.03倍となります。経口避妊薬には女性ホルモンのエストロゲンが含まれており、これが何等かの影響を及ぼしていると考えられます。喫煙の場合は血管に影響することは周知と言ってよいでしょう。ただし、これらのグループ属性が片頭痛に影響してそれが脳梗塞の引き金を引くのか、それとも直接脳梗塞に影響するのかははっきりしません。研究数が少ないため、検証のための調査研究が必要です。
さらに別の研究によると片頭痛は進行性の病気であるとされ、何も治療をしなければ脳梗塞などの病気に至る場合があるとしており、予防、治療を行うようにと警告を発しています。たしかに片頭痛のたびに血管が必要以上に拡張するわけですから、血管に何等かのダメージを与え続けているのは間違いないでしょう。
ただしここでの話は、脳梗塞を発症した片頭痛の人について調査したもので、片頭痛持ちの人が脳梗塞を発症すること自体が非常に低い確率ですので、いたずらに慌てる必要はありません。ただそれでも注意しておかなければならないのは言うまでもありません。脳梗塞でなくても片頭痛と思っていたものが実は別の病気があったと言うこともありますので頭痛は軽視せず医師の診断を受けて正しい治療を受けましょう。


