頭痛

偏頭痛の前兆現象に一つである閃輝暗点とは

偏頭痛の患者の約5分の1の人は痛みの始まる前に様々な前兆現象を感じると言われています。この前兆現象には視覚暗点・閃輝暗点・一過性半盲・片麻痺・片側性感覚障害・言語障害等がありますが、中でも現象が特徴的で有名なのが閃輝暗点(せんきあんてん)です。偏頭痛はこの前兆現象の終息とともに酷い痛みの発作に襲われますが、前兆現象の間は痛みを感じることはほとんどありません。この前兆現象はほとんどの場合、突然始まると言われていますが、その前日辺りから体調に変化が見られると言う人もいます。

閃輝暗点は、切っ掛けははっきりしませんが視野の中心部が見えにくくなり、それがゆらゆらと広がり始め、稲光のように光って(閃輝)更に広がり、内側が暗く(暗点)なります。この状態が20~40分程度続きこれが収まると、偏頭痛の発作を発症します。芥川龍之介は偏頭痛であったとされていますが、作品「歯車」の中での歯車はこのこの稲光が広がっていく部分であったのではないかと言われています。

偏頭痛の原因ははっきり分かっていませんが、痛みの原因は、何らかの原因により神経伝達物質であるセロトニンが多量に放出され、これにより血管が一度収縮して、セロトニンの濃度が薄まるに従ってその後は一転して血管が拡張に転じ、この血管の拡張時に周囲の神経を刺激するためと言われています。閃輝暗点は痛む直前ですから血管の拡張前の収縮時に起こっていることになります。いくつかの研究報告によるとこの血管の収縮が脳内の視覚野の血管に発生した場合、血流の流れが変化して閃輝暗点としてみえるものだとされています。他の前兆現象もそれぞれの脳内の関連部分が血管の収縮による影響を受けていると考えると説明がつきます。

偏頭痛は症状が進んでしまうと薬が効かなかったり、効き目が限定的になったりしますが、前兆現象があった場合、痛みが始まる前に薬を服用できますので、前兆を感じない場合よりも、効果的に薬を使うことが出来ます。市販の鎮痛薬は偏頭痛にはなかなか効きませんが、できるだけ早い段階で服用することで効果が見られることもあるとされていますので、自分に合った鎮痛薬がある場合にはこの段階を捉えて服用するようにしましょう。あまり良い意味の前兆現象ではありませんが、薬の服用と言う点では良い目安として利用できそうです。

自分の頭痛についてまだ良く分かっていない場合には、頭痛と言えども一度は病院に行って、前兆現象を含めて、良く状況を医師に説明して、確定診断をしてもらうようにしましょう。


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